どうも、貴族(@himatubu_kizoku)です。
アークザラッドの新作情報が7月17日の昼に突然飛び込んできました。

それ以降、自分とアークザラッドシリーズとの長い付き合いが走馬燈のように頭を巡っているので、ちょっとここにはき出しておきます。
めっちゃ長くなったんで本当にヒマな人かつ物好きな人にだけ読んでもらえれば。
更に言えば攻略記事じゃないんで読んでも特に得られるものはありません。
中学一年、プレステゲットに向けて奔走
当時はプレステ、セガサターン、64の三機種がポストスーファミの座を争う血湧き肉躍る世界でした。
自分は周りのリア充達に勧められるがままにセガサターンを購入。
まぁ失敗でした。
リア充達は格ゲー格ゲーでサターン生活を謳歌していたのですが、自分はコテコテの1人プレイRPGシミュレーション大好き人間。
コロコロよりボンボン派。
ジャンプよりガンガン派の人間です。
そんな自分がサターンを手にして以降、やりたいと思った主要なRPGはどれもプレステで発売されていったんです。
中学校の教室では非リアの仲間達が
「アークザラッド2マジやべえ」
「お前パンディット育てちゃってんの?馬鹿だろw」
みたいなこと楽しそうに言ってます。
困りました。
で、思い付いたのが【ローン】。
当時、中学1年だった自分の小遣いは月に1500円。
その状態からプレステを買うために、
月1400円×12回+ボーナス払い(お年玉)
というローンを親相手に組んだのです。
一年間小遣いは月100円。
非リアでしたから交際費なんぞ不要。
問題ありません。
そうして手にしたのがプレステでした。
以後、自分はプレステ黄金期の名作RPG群の海へと全力でダイブすることになります。
その後セガサターンが稼働したのはグランディアをプレイしたときだけでした。合掌。
アークザラッド【PS・中学生時代】
プレステを手に入れた自分が中古屋で満を持してゲットしてきたのが
アークザラッド。初代です。1です。
当時、既に2も発売されていたのですが、1から2への引き継ぎ要素があるということで、自分はあえて1を先にプレイしようとしたのでした。
ゲイルフラッシュを撃つゲーム
主人公アークの術「ゲイルフラッシュ」。
風の精霊の技です。
アークザラッドはこれ撃っていれば終わります。
聖戦の系譜のフォルセティよりも露骨です。
効果範囲が他の全ての術よりも一段階広いんで、もう他の術使う意味ないんですよ。
魔法使いキャラのゴーゲン涙目。
でも自分はFE厨だったんで、1人のキャラに頼っていると経験値のアンバランスが起きてしまうことは理解していました。
できるだけゲイルフラッシュ使わずにモヤシのような味方キャラにも経験値を拾わせていました。
でもめんどくさくなるとゲイルフラッシュゲイルフラッシュゲイルフラッシュ。
過酷なPT内格差
アーク、トッシュ、イーガ。
百歩譲ってここまでです。
あとは辛い。だって今名前出てこないんですもん。
あ、ククル。ヒロインでした。
あとはポコ、ゴーゲン、チョンガラか。
一応キャラ専用のアクセサリなどでどのキャラも強化はできるのですが、持って生まれた術&ステータスの差はどうにも埋まりません。
格差ゲーです。
チープ感あふれるグラフィックと完成度
いやぁ、ひどいもんですよ。
FF7見たあとにアークザラッド見ると
「うわぁ」ってなります。
荒削り。戦闘システムも演出もUIも全てが荒削りでした。
ただ、不思議と悪い気はしなかったんです。
- 後ろに2が控えていたのを既に知っていたこと
- 2がかなり良い出来であること
- 新しいタイトルを生み出そうと開発者が努力したのであろうこと
この辺が理由です。
特に三つ目ですね。
当時、ソニーコンピューターエンターテイメント(SCE)は、サードパーティーを積極的に優遇し、プレステ向けのゲームを開発してもらうという戦略をとっていました。
セガサターンのセガと違い、自前でゲームを開発するノウハウを持っていなかったがための戦略です。
しかし、SCEとしてもやはり自前で作ったソフトを出したかった。
それもプレステの強みであるRPGという激戦ジャンルで出したかった。
【2018.7.20追記】
当時を詳しく知る方からコメントで指摘をいただきました。
アーク1が発売された時、まだプレステのRPGジャンルは開拓されておらず、
後にプレステの独壇場となるRPG市場を作る最初の矢となったのがアーク1だったとのことです。
幾つか出たんですよね、SCEのRPG。
もうタイトル名も全然思い出せませんが。
その中の一つがアークザラッドだったんです。
その辺の事情は中学生だった自分も理解していたんで、SCEの夢を背負ったアークザラッドというこのゲームがいくらチープだろうと荒削りだろうと、自然と許せてしまいました。
結局、自前にこだわったセガと他社を巻き込んだSCEの戦いはSCEに軍配が上がりましたね。
「全てのゲームはここにあつまる」というキャッチフレーズ、まだ覚えています。
自分がセガサターンで気に入ったのはナイツとグランディアのみでした。
グランディアは名作。ジブリ系とかフルアヘッドココとか好きな人は絶対没頭できます。
露骨なto be continue
アークザラッドの終わりは露骨な「つづく」。
シナリオ自体がクソ短くて本気出したら5時間ちょいで終わりそうな勢いです。
自分は直後に2へ行けたんで良かったんですが、発売日組の人は2が出るまでの間、さぞ生殺しだったことでしょう。
ほんとにアークザラッド1は2を楽しむためだけに存在するようなゲームです。
イントロダクション。チュートリアル。体験版。そんな感じです。
早く2へ行きたい
ゲーム中、何度も思いました。
これいつまでやればいいんだろう。
早く2やりてぇ。
でも2へ完璧なデータ引き継ぎをするためにはそれなりに1をやり込んでおく必要があります。
頑張りました。
アララトスの遺跡も50階まで潜りました。
最後の方は飽きてゲイルフラッシュを無心で撃ち続けてました。
地味にやりこみ要素は多いんですよアーク1。
印象的なキャラ
特になし。
アークザラッド2【PS・中学生時代】
アークザラッドをクリアし満を持して挑んだアークザラッド2。
プレステ史、そしてゲーム史にそびえ立つ金字塔です。
ツッコミどころも多々ありますが、全国の非リア中学生を熱狂の渦に巻き込んだ功績は間違いなく歴史に残るゲームの証です。
300時間は絶対にやってます。
何周したんだアホって感じでやりました。
最高のオープニング
- とある村で起きる殺戮のシーンと泣く子供
- アパートの一室で悪夢から目覚める主人公
- 賞金稼ぎ案件をこなしに夜の街へ
- 不思議な少女とのボーイミーツガール
- 黒服の追手と異能の暗殺者
- 主人公が見せつける必殺の炎術
- ど派手な脱出劇
- キズを負った主人公を介抱する少女
- 少女の正体は!?
- 何故追われていた!?
- 主人公の夢の理由は!?
- アークはどこ?
もうね、最高です。
多感な中学生男子は一発で引き込まれる最高のイントロダクションでした。
天空の城ラピュタです。
カリオストロの城です。
名作になれる物語というものはオープニングが完成しているんですよ。
FF7のオープニングが今も評価され続けるように。
ジョジョの奇妙な冒険第1部の冒頭1ページがあまりにも映画的だったように。
洗練されたやり込み系ゲームバランス
お前ら!どうせ育成好きなんだろ!
俺の考えた最強のPTやりたいんだろ!
と喧嘩を売られているとしか思えないゲームシステムです。
レベル、武器熟練度、技・術の熟練度、
1の仲間、2の仲間、モンスター、
話す人話す人によって構築するPTが全然違うんですよ。
弟はトッシュとグルガでごり押ししてましたし、
従弟はバランスの良い人間PT作ってましたし、
自分はと言えばエルクとモンスター4匹で変なPT作ってましたし、
エルク
マミィオブマミィ
ニンジャマスター
ケルベロス
リッチ#アークザラッド #最終PT— 貴族 (@himatubu_kizoku) 2018年7月17日
だから永遠にプレイしたくなるんですよこのゲーム。
歩ける
ダンジョンを自由に歩けます。
1は歩けなかったんです。
これ大事。
全部回収しきったシナリオ
1で広げた風呂敷、
2で更に広げた風呂敷、
それをまぁ見事に回収しきりました。
それ故にとんでもない長時間プレイが必須なゲームになっています。
一つ一つのエピソードに時間をかけて、しっかりと物語を魅せた上で次へ進む。
とても丁寧な作りのゲームでした。
1人1人のキャラの中の決着がついていく様子を見ることができる、FF6的な要素を含んだシナリオです。
仲間モンスターシステム
アーク2廃人を多数輩出した理由の一つがこれ。
選択肢多すぎるんです。
その辺のモンスターが大体捕獲できちゃううえに、そのモンスターを大切に育てて多数のクラスチェンジ先も用意されている。
当然モンスターにも武器熟練度有り。
モンスター廃人が続出した結果、育てたモンスター同士で戦える対戦ゲームまでスピンオフ発売されちゃったぐらいです。
俺のケルベロスが一番可愛い!
とか言いまくってました。
おいムービー…
ショボいです。
神の塔が崩れるムービーは見ていてどうしようかと思いました。
ドット絵は本当に素晴らしいんです。
下手にムービー挟まずにとことんドット絵で良かったんじゃないかなぁなんて思いました。
まぁ当時はFF7の成功でムービー最盛期。
SCEもムービー作りの経験値を積む必要があったんでしょうってことで。
印象的なキャラ
エルク
2の主人公。途中からどう見てもアークが主人公っぽい感じになってましたが、自分の中ではエルクがずっと主人公。
優等生主人公のアークに対し、エルクは単細胞&熱血&ガキ&孤児。
暗い過去とトラウマも抱え、師匠の後見を受けながらも独力で社会をのし上がってきた苦労人。
好きなんですよこういうキャラ。
あとは西川秀明の漫画版の影響が大きいですね。
あの人熱血漫画しか描けない人だけど、その作風がアークザラッドの物語には見事にジャストフィット。そりゃそうだ。エルクなんてZMANのナナシの10倍は熱血キャラだし。
良い漫画でした。涙無しには読めないやつ。
炎を操る主人公って設定でしたが、実際は剣で殴る方が強いです。
ミリル
ゲームでもアニメでも壮絶な死。
西川先生も当然最重要キャラ&イベントとして漫画内でガッツリ描ききってくれました。
アークザラッド2はミリル関連、いわゆる白い家イベントが物語を大きく2分する区切りとなっています。
エルクの物語は復讐劇、過去の清算共にそこで終わり。
その後は「生きて果たさねばならない唯一の目的」を果たした後の人生を送ることになります。
自分はエルクに限らず、目的を果たした後の空虚と再起、だめになってしまった後の人生、そういった要素が好きです。
エルクは強い男なので再起して次の目標に向けて歩き出しました。
ああ、ミリルの話でしたねww
ミリルはエルクの心にずっと住んでいた友達であり想い人であり後悔であり不安でありトラウマです。
オープニングからエルクの心を支配していた、
「復讐」「白い家」「ミリル」
という三要素の一つです。
ゲーム内での登場は1時間もありませんでしたが、シナリオ上の存在感は圧倒的。
まぁ、西川先生が命賭けるレベルで描いたミリルを見ていたのも影響大きいですね。
印象的なキャラです。
トッシュ
単体物理攻撃の神。
セリフにひらがなが多い。
エルクもひらがなが多いので、2人で喋るとひらがな祭り。
めった斬りにしておいて「一撃だぜ!」と説明する面白い人。
まぁでも実際HP満タンの敵を一撃で倒しますからね。
戦闘員としてめっちゃ頼りになります。
トッシュ用シナリオもなかなか良い感じ。
ジークベック
中学時代に美術の作品をジークベックにしてごく一部の友人にしか理解してもらえなかった思い出#アークザラッド
— 貴族 (@himatubu_kizoku) 2018年7月17日
エルクのお友達。
おかあさんといっしょに出てくるガラピコ的なポンコツロボット。
実はサガフロのT260G並な古代兵器ですっごい強かった人。
神の塔で断片的に記憶を思い出す時のマジな語りがめっちゃかっこいいです。
でもイベント後はまたガラピコに戻る。
彼の最強の隠しパワーユニットはアークザラッド2やりこみ要素の一つ。
広いですよ、アークザラッド2。
ケルベロス
その辺うろついてる雑魚モンスターをとっつかまえて育て上げた可愛い可愛いマイモンスター。
最初は雑魚でしたが最終的には決戦PTの一員になったシンデレラ犬です。
ワニのデスロール的な噛みちぎり方で敵を葬り去るのがチャームポイント。
名前はたしかペス。
シュウ
エルクの師匠であり後見人でありアニキ分。
忍者です。
マシンガン撃ちます。
マシンガンを初めて撃った時の攻撃範囲とその便利さに驚いた。
ただそれだけの理由でめっちゃ印象に残った人です。
アークザラッド3【PS・高校生時代】
ここから先は記憶が相当おぼろげ。
流していきます。
2の後の世界
貴い犠牲のもとに訪れた平和な世界。
その世界を主人公のアレク(たしか発明好きな設定だったかな?)が走り回ります。
なんで冒険してたのかはよく覚えていません。
結末もよく覚えていません。
ものづくりゲーム
わりとレアなアイテムを収集しては、それを合体加工することでアイテムを作り出します。
レシピが決まっており、ゲーム内のレシピに合致しない組み合わせで素材投入した場合、それらの素材は消滅します。
レシピはゲーム内で少しずつ語られます。
もちろんレシピを知っていればゲーム序盤からそれを合成することも可能。
2よりも敷居が高いこのシステム、短気な高校生だった当時の自分にはちょっと取っつきにくいものでした。
ちょこの扱いェ…
やりこみ要素の象徴である2のちょこ。
そのちょこのデータをコンバートしてできる3のちょことは、
ポケットステーション内での活躍。
あー、自分このポケットステーションにはネガティブなイメージしかありません。
アーク3はまだマシなんですが、他のゲームではポケステ持ってる人を明らかに優遇しているものがあったりして、なんか嫌だったんですよ。聖剣LOMとかFF8とか
まーせっかくコンバートしたちょこなんで、せめてゲーム内で活躍してほしかったなーという印象。
印象的なキャラ
なし。
覚えていません。
アークザラッド 精霊の黄昏【PS2・大学生】
ここまで来るとかなり記憶も怪しい。
人間編と魔物編が交互に進められていって、最後は共闘する感じだった気がします。
共闘以外はなんかSFC時代の名作【ダークハーフ】みたいだなぁなんて思いながらプレイしていました。
覚えている感想としては、
爆笑!
とにかく笑いながらプレイしていた気がします。
なんかツッコミどころ多かったんですよね。
こいつ絶対ラスボスだろ!と思ってた序盤の謎キャラがほんとにラスボスだったり、
覚えてないけどすっごい迷セリフがやたらとあった気がしたり。
とにかくネタゲームだったと思います。
本当に記憶らしい記憶がない。
しっかり最後までプレイしたはずなんだけどなぁ。
まとめ
- アーク1はアーク2の肥やし
- アーク2は紛う事なき神ゲー
- アーク3は2を越えられなかったイメージ
- 精霊の黄昏はマジで記憶が無いので興味湧かなかったんだろう
他にもタイトルあった気がしたんですが、自分とアークザラッドとの付き合いはこんな感じでした。
一言で表せば、【中学の多感な時期を捧げたゲーム】という立ち位置ですね。
シリーズとしては2を頂点としてその後は転がり落ちていったイメージがどうしてもありますが、
それでも今回超久しぶりに新作が出るということで自分は期待しています。
舞台はスマホ。どう工夫してくるのかな?
コメント
当時を思い出しながら楽しく拝読しました。一点、プレステの強みがRPGと記載されていますが、プレステの本当の初期は真逆の状況で、ポリゴンバリバリなアクションゲームが全盛な一方で、RPGは皆無な状況で、プレステの高性能は誰もが認めるものの、それを使いこなしてRPGを制作する開発力と体力がどこもなく、RPGはまだまだスーパーファミコンの天下でした。DQ6やテイルズやスクウェアの各作品もPSではなくスーパーファミコンから出ています。そんな中で満を持して登場したのがアークザラッドでした。PSで体験するRPGとして、明らかに旧世代機から飛躍的に進化したパフォーマンスを実感するには十分クオリティでした。ムービーにしてもバカでかい列車が動くシーンで度肝を抜かれたものです。ものすごく短いという批評はある(反対に言うとマイナス面はそのくらい)ものの、アークザラッドの衝撃は数字以上に当時のプレステユーザーの心に刻み込まれています。個人的には1作目は相当やりこんでこれ以上パラメーターが何一つあがらないという状態でしたが、反面2作目は個人的な思い入れの強いメンバーがなかなか登場せず、段々と心が離れてしまい、結局未クリアで私のアーク歴は終了してしまいました。記事を拝読して当時の情熱が蘇りまして投稿に至った次第です 笑
貴重な時間を割いてこの極めて主観満載な感想文を読んでくださりありがとうございます。
FF7後にようやくPS購入&参戦した自分とは違う、PS黎明期をリアルタイムに体感した方のコメントはとても勉強になります。
自分は2作目をとことんやり込んだ人間なので1に対する印象は文中にある通りなのですが、発売開始時購入でリアルタイムに1を体験していたら、印象は全く違ったものになったのかもしれません。
自分もアークの新作の話を聞き、あの頃の情熱が蘇ってこの文章をガーーっと打ち込んだ次第です。
この自分語りな記事に丁寧なコメントをくださり、本当にありがとうございました。